マスター・イー(Master Yi)

マスター・イー(Master Yi)

マスター・イー:ウージューの剣客(Master Yi: the Wuju Bladesman)のチャンピオン紹介です。RのMSアップとASアップ、Qの対象指定不可により高速で敵を切り倒しながらマルチキルを獲得していくダメージキャリー。ジャングルでしかCSを食えないのでジャングル運用されます。

※逆に言えば、普通にCS食ってレーニングできるマッチアップなら実はミッドで出してもいい。

マスター・イーあるあるで、ネットで拡散されている情報として、低レートキャリーと名高いマスター・イーですが、実際に低レートでの勝率を見てみるとかなり低め。勝率は50%を割り、ダリウスやケイン、ダイアナといった役立たずの代表格よりもさらに下です。

マスター・イーの低レート帯での勝率

※画像は日本サーバーブロンズ帯のもの。シルバー帯でもギリギリ50%を超える程度

この理由はわかりやすく、たしかにダイヤモンド以上のプレイヤーがゴールド以下でスマーフしようと思えばマスター・イーは楽にキャリーできる(ぶっちゃけ横でYoutube流しながら7割以上勝てる)のですが、低レートのプレイヤーが使って強いわけではありません。

というのもマスター・イーをはじめとするダメージキャリー系のジャングルは自分から試合を動かすことを苦手とし、相手の動きを読んでカウンタージャングルやカウンターガンクをすることで試合をコントロールします。カウンター系ジャングルと呼んでもいいかもしれません。

カウンターというのはジャングラーの基本的な動きを理解したうえで、各レーンのマッチアップから今回相手の取る動きを読み、マップに表示される情報から次の動きを予測して成り立つものです。基本的な動きさえ知らない初心者が使って強いわけがありません。

さて、初心者向けのTIPSはこのくらいにして、マスター・イーのビルドとチャンピオン解説をはじめましょう。

目次

どんな時にピックするチャンピオンか

  • 対面をレベル2または3でソロキルできそうな時
  • ピック的に対面のガンクコースが限られており、高確率でカウンターできそうな時
  • 対面ジャングラーがガンク弱めのチャンピオンの時
  • エンゲージやカウンターエンゲージといった戦闘の皮切りを味方に任せられそうな時
  • 味方が全レーンガンク合わせができないチャンピオンで、ファームくらいしかやることがなさそうな時に投げやりで

低レートのマスター・イーの負けパターンとしてよくあるのが、味方のレーンが先出しばかりで自力での挽回が困難なレーンが複数ある中でピックし、あらゆるキルチャンスを無視してファームに明け暮れ、味方が死んだ後にキル回収だけしているうちに全レーン崩壊する、というものです。

これは本来のマスター・イーの動きからはかけ離れています。

マスター・イーはスノーボールチャンプ。つまり序盤でキルを獲得し、その有利を指数関数的に広げていくことが狙いです。

序盤、特にレベル2での殴り合いの強さを活かして対面をソロキルしたり、敵のガンクコースを読んで予めカウンターガンクを構え、ダブルキルを取るためにピックします。

いずれもある程度LOL自体に対する理解度がないと難しいでしょう。少なくともピックされた10体のチャンピオンとそのスキル、トップ・ミッドのマッチアップくらいは理解していないと話になりません。

レーン戦での立ち回り

  • 1周目で1キル取ってバーサーカーブーツを出す
  • 飛躍的にファームが早くなるので、常に先回りして敵ジャングラーを咎める(カウンターガンクが理想)
  • 敵ジャングラーがルートを変えなければ敵ジャングルに侵入して倒し、レーンにプレッシャーをかけていく
  • 敵ジャングラーがルート変更してきたら、勝っているレーンが押し付けるタイミングでタワーダイブしてレーン崩壊させる

対面ジャングラーよりも明確に格上ならこれらが楽々こなせる。私はマスター・イーを使う時はいつも横でYoutubeを流している。

敵ジャングラーのルートはロード画面を見れば予想が付くし、適切にワードを指していれば敵ジャングラーの位置はたびたび確認できる。

ジャングラーはレーンと違ってファーム中に自分の画面を見る必要がないので目が完全に空く。真剣にプレイする時はミニマップをずっと眺めているのだけど、マスター・イーはファーム中の操作も簡単なので、ジャングルに慣れていれば脳のキャパにかなり余裕ができる。

集団戦での立ち回り

  • にらみ合い中は最適な突入位置を探し続ける
  • 味方がエンゲージした後、または敵のエンゲージを受けた後に突入
  • 必ずAAから入ってQは残しておくこと。避けるCCを予め決めておいてそれをQで避ける。どうせマスター・イーに目がけて飛んでくる。
  • キルアシでQのクールダウンを解消しながら全員切り倒す

どれだけ順調でも2コア目までは武器しか積んでいないので非常に脆くキャッチされると弱い。逃げスキルがRしかないが、集団戦前のマスター・イーがRを落としてしまうのは戦犯すぎる。(もちろん倒されるのは論外)

こういった事情からオブジェクト戦でのにらみ合いと開戦は味方に全任せとなる。バーベキューでいえば「僕食べる係ー!」というヤツだ。

そのため味方に身体を張れる人がいないと集団戦自体が起こらないまま、ドラゴンやバロンをすべて取られて詰む。

そういう時はミッドにピンを出して味方と一緒にレーンをプッシュしてタワーを取りに行く。敵がタワーを守りに帰ってきたところで戦闘が起こるので、視界を消された森で戦うよりずっといい。

それでも味方が戦闘を避け続けたら、マスター・イーとしてはかなり厳しい。所詮テイカーなので、どうしても味方依存度は高い。

コンボ

  • E → AA → Q → AA
  • E → AA → Q → AA → W → 移動 → AA

ひたすらAAをするキャラなのでコンボらしいコンボはほとんどない。

覚えておきたいのは、マスター・イーのQはAAするごとにクールダウンが最大1秒解消されることと、Wを挟んで移動するとAAタイマーがリセットされること。

これができないとバーストダメージが大きく下がるし、キルラインがガクッと狭くなる。

サモナースペル

イグナイトスマイト

基本的にイグナイト。対面との序盤の戦闘や2v2に勝つために持つ。序盤戦が余裕で、かつ相手がレンジチャンピオンばかりの時はフラッシュの方が強い。

ただ、普段フラッシュの位置をイグナイトに変えると間違いなく暴発するので、フラッシュを持ってしまって構わない。

ルーン

マスター・イーのルーン例

ルーンの候補はリーサルテンポとヘイルブレード。基本的にリーサルテンポだけど、ASが上限突破しなくなったのでASアイテムは2つまでにしたい。(追加アダプティプダメージになったけど弱い)

敵が全員柔らかいならヘイルブレードの方が良さそうだけど、脳死で全部リーサルテンポでもいい。

レーンと違ってルーンがほぼ固定でいいのがジャングルの楽なところ。

2段目:凱旋はマルチキルを狙うマスター・イーと相性が良く、スノーボールの加速度も高められる。

3段目:迅速。スケールというよりは、序盤のファーム速度のために入れる。

4段目:最期の慈悲の方がジャングラーらしいのだけど、集団戦で全員倒すことにフォーカスして背水の陣を入れる。

サブルーン:目玉コレクターと執拗な賞金首狩り。スケーリングも高く、ファーム速度・移動速度が上がってどんどん行動回数を増やせる。

ルーンのかけら(シャード)

  • 攻撃速度
  • アダプティプフォース
  • 行動妨害耐性 or 体力の伸び

相手チームにCCが多ければ行動妨害耐性、少なければ体力の伸び。

CCはQでかわしたいし、それでも足りなければサッシュを積むのだけど、それでも足りないことは珍しくない。相手チームがまともなら集団戦でのCCはすべてマスター・イーに飛んでくる。

スキルオーダー

  • レベル1でQ
  • レベル2でE
  • レベル3でW
  • レベル4以降はR>Q>E>Wの優先順位で上げる

レベル3でQを2に上げるのかWを取るかで迷うのだけど、WでAAタイマーリセットができるのと、AA回数が増えればQのクールダウンが短くなるのでWを取った方がいい。

ビルド

スタートアイテム

ガストウォーカーの幼体体力ポーション

一応ガストウォーカーの幼体を選ぶけど、正直なんでもいい。

コレが完成するまでに無双していないならジャングラーとしては失敗している。

ブーツ

バーサーカーブーツ

1周目でキルを取れればバーサーカーブーツを履いて2週目を回れる。

ファーム速度も移動速度も段違いなので、1周目にキルを取れるかどうかはその後スノーボールできるかに大きくかかわってくる。

コアアイテム

ルインドキングブレードグインソーレイジブレード

ルインドキングブレードとグインソーが基本的なコアアイテム。相手の移動速度を奪い、グインソーでパッシブの回転を高めて切り倒す。

相手チームにジャガーノートが多ければルインドキングではなくクラーケンスレイヤーを積んだ方がいい。ただしルインドキングはHP割合ダメージでタンクに対しても強いので、大抵はこちらを積むことになる。

選択肢

タイタンハイドラデスダンスウィッツエンドガーディアンエンジェルマーキュリアルシミター

3コア目がけっこう重要。というのも順調ならこの時点で自分にシャットダウンゴールドが700G(計1000G)付いてることになる。

何かの間違いで1000円渡してしまうとその試合は一気に苦しくなるし、かといってビクビクしていたら育った意味がない。なので、自分が1000円なら脳死でガーディアンエンジェルを買う。(そして無茶な単独行動は避ける。GA積んでても1人の時に倒されたら意味がない)

その場合は4コア目も防御的な装備(ARはガーディアンエンジェルに付いているので、MRの付いているウィッツエンドかマーキュリアルシミター)を買う。相手よりも1コア多い時点で火力は既に足りている。

あんまりうまくいっていない場合はタイタンハイドラを買う。3コア目にファーム速度の上がる装備を買うのは変に思うかもしれないが狙いはそこじゃない。タイタンハイドラの効果はマスター・イーのQに乗るし、パッチ14.23現在は疑似的な強化AAとして機能する。(AA→ハイドラ)

あとはAR用のデスダンスとMR用のウィッツエンドを買って完成。

敵チームに強力なCC(マルザハールやベイガー)があるならマーキュリアルシミターを買う。

最終ビルド

ゼファールインドキングブレードグインソーレイジブレードガーディアンエンジェルマーキュリアルシミタータイタンハイドラ

最終ビルドの一例です。

バーサーカーブーツをゼファーにアップグレードするのを忘れないように。

カウンターピック

有利マッチアップ

ニダリーカーサスキンドレット

ニダリー、カーサス、キンドレットといった、CCがなく序盤自発的に行動を起こせないチャンピオンに対して強い。

どのみちジャングラーとして機能しないなら、マスター・イーの方がスケールが高いからだ。

また、これらのチャンピオンは脆いため襲われると弱く、マスター・イーから見ると序盤に倒しやすい対面でもある。

不利マッチアップ

ラムスウーコンブライアー

マスター・イーの伝統的なカウンターとしてラムスは外せない。序盤の1v1では絶対にラムスが勝つし、序盤から何度もガンクするチャンピオンなので、ルートを読んでカウンターガンクするのも難しい。ただしラムスが活躍しないままマスター・イーがウィッツエンドを完成させると、以降はマスター・イーの方が強い。

ウーコン、ブライアー、ワーウィックには普通に殴り負けてしまう。他にはAA無力化スキルを持つジャックスも天敵。

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