倒すと全員にゴールドと経験値、そして何より強力なバフ・バロンの牙を得られる超重要オブジェクト、バロン。その強力な効果ゆえタイミングを見誤ると相手に逆転を許す契機となることもありますが、躊躇しすぎるとゲームを動かせず相手に時間を与えてしまいます。
目次
基本的な判断材料
バロンを始めるべきかどうかはかなり状況次第な部分が大きく、画一的な答えはありません。とはいえ大きな判断基準としては下記の通りです。
- バロンを倒しきれるメンバー、装備が揃っていること
- 相手が止めに来ても返り討ちにするか、最悪撤退できること
- 相手にスティールされづらいこと
実際はこの基準に当てはまっているかどうかの判断が難しく、例えばバロンを倒しきれるかどうかだけでもチーム全体の構成、ビルドの進み具合、現在のHPなどを総合的に考慮する必要があります。
とはいえ「状況次第」で片付けてしまっては話になりません。下記に実際の試合でよくあるバロン取得チャンスの例を挙げてみました。
前提として重要なのは『バロンを取れる状況ができたから取りに行く』のではなく、『バロンを取れる状況を作るために動く』ということです。
集団戦勝利後
最もわかりやすいのは集団戦に勝利し、味方と敵の人数差が大きく開いたときです。敵はデスタイマー中なので当然止めに来ることはできません。
注意すべき点は敵味方の誰が生き残っているのかと、デスタイマーです。
まず味方メンバーとしてバロンの攻撃を引き受けるタンク、継続火力を出せるADCやメレーキャリー、スマイトを使用できるジャングラーが必要です。
敵のジャングラーが生きている場合はスティールの危険があるため誰かが牽制する必要がありますし、ヴェルコズなどバロンピットという狭い場所に甚大なダメージを叩き出せるチャンピオンが生き残っている場合も要注意です。
デスタイマーはしっかり確認しておきましょう。集団戦に勝った場所がBOTレーンであればバロンピットに移動するだけで相当な時間がかかりますし、集団戦が長引いた場合、最初に倒した敵チャンピオンが復活してくることもあります。
敵をキャッチしてキルできた時
こちらがアサシン構成だったり、ブリッツやマルザハールといったキャッチ(少数の敵を捕らえてキルすること)が得意なチャンピオンがいる場合に有効です。
複数のレーンをプッシュすることで相手にローテーション(レーン移動)を迫り、その道中を狙います。
キルできても1~2人で大きな人数差は作りづらいため、その後はバロンを餌におびき寄せてもう1~2人キルするか、いっそバロンを狙わずにタワーを折るか判断しましょう。
実際にはチャッチが得意だから積極的に狙うというより、集団戦に勝てないのでこうするしかないといった消極的な理由からこの戦法を取ることも少なくありません。
敵がBOTに多数見えた時
バロンを十分取り切れる時間帯に敵がBOTレーンに複数見えた場合はバロンチャンスです。TPを持っていない限りBOTレーンからバロンまで移動するのにかなりの時間がかかるためです。
BOTに見えた敵がジャングラーであればスティールの心配はなくなりますし、ADCであれば敵は集団戦の主砲を失っています。
相手がバロンを警戒しない、あるいは近づけないならバロンを攻撃し始めて構いませんし、無理に視界を取りに来れば4対3を仕掛けてキルを取り人数差を作りましょう。
この状況が自然にできることは基本的にありえません。主に育ったスプリットプッシャーが止められない快進撃を繰り広げている際、相手がBOTを守るためにやむなく発生します。